P40 liteはどうなの?P30 liteやTCL PLEXなどと比較していろいろ思ったこと。

HUAWEI P40 lite(出典:HUAWEI公式サイト)
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こんにちは!

そうか、もう春だ…。コロナショックや確定申告ですっかり忘れていた。

そして大切なことを忘れていた。春と言えばHUAWEIのP liteシリーズの発売!

HUAWEIは毎年恒例の春に高品質なコスパスマホをリリースして多くのユーザーをワクワクさせてきた。それがPのliteシリーズ。

そしてこの2020年ではもうP40 liteだ。既にヨーロッパでは2020年3月に発表済み。例えばフランスでは2020年3月20日に発送が始まる。

しかし日本では今いち盛り上がらない。いつもならその前に発売するはずの超絶コスパスマホnova lite 4だって話が出ていない。それもそのはず。ご存知の通り、今のアメリカの政策ではこの日本においてもHUAWEIの新しいスマホは全てGMS(Google Mobile Service)というGoogleのアプリやAPIが使えない、つまり骨抜きスマホになるからだ。

その点は最後に触れるとして改めてP40 liteについて考えてみたいと思います。

P40 liteの特長について

まず特徴は外観を見るとすぐに伝わってきます。ここ数年、スマホにはフロントカメラ周辺の切り欠きノッチが流行りましたが、それがなくなりディスプレイ内に小さな穴を開けてカメラを埋め込むパンチホール型が主流になりつつあり、このP40 liteもそのトレンドを取り入れたことになります。

P40 liteの外観(出典:HUAWEI公式サイトより)
P40 liteの外観(出典:HUAWEI公式サイトより)

そしてHUAWEIならではのP40 liteの特長…それはクアッド(4眼)カメラになったことでしょう。

P30 liteはこんな感じでトリプルカメラでした。2,400万画素(f値1.8) + 800万画素(超広角) + 200万画素(深度測定用)の3つです。

HUAWEI P30 liteはトリプルカメラ
HUAWEI P30 liteはトリプルカメラ

それがこんな感じで大胆に4つになりました。デザインは4つのカメラを四角の台座であしらうアイコニックなデザイン…。あれ??

P40 liteは4眼カメラ!(出典:HUAWEI公式サイト)P40 liteは4眼カメラ!(出典:HUAWEI公式サイト)

もしかして??この顔にピンと来たので110番するしかない。

この顔にピンときたら...
この顔にピンときた…

まあでも実はカメラを正方形で囲むデザインはHUAWEI Mate 20のほうが先だけど、iPhone 11 Proを連想させるのはAppleの存在感は大きいということですね。

それはともかく、P40 liteは4,800万画素(f値1.8) + 800万画素(超広角120°) + 200万画素(マクロ4cm) + 200万画素(深度測定用)になった。P30 liteと比較してメインが2,400万画素から4,800万画素の二倍にアップ。AI Ultra Clarityモードで複数の画像から1枚の画像を生成する機能がある。そして4cmまで近づいてマクロ撮影も可能になったのは個人的にはかなり嬉しいポイント。

マクロカメラは今のところiPhoneにはありませんがAndroidではマクロ用カメラを備えたスマホが増えつつあるので、せっかくAndroidにするならマクロカメラを備えたカメラを積極的に選びたいところ。

例えばXiaomi Mi Note 10は1.5cmまで近づいて撮影できるマクロカメラが備わる。

Xiaomi Mi Note 10はマクロカメラ搭載
Xiaomi Mi Note 10はマクロカメラ搭載

でも少し高くなるのでP40 liteは手に届く価格でマクロ撮影ができるスマホとなる。

そして指紋認証が側面に

P40 liteはディスプレイ内指紋認証はありませんがXperiaのように側面に指紋認証ができるようになりました。

P40 liteは指紋認証が側面に(出典:HUAWEI公式サイトより)
P40 liteは指紋認証が側面に(出典:HUAWEI公式サイトより)

指紋認証が背面にあるとデザインが損なわれますしテーブルに置いた状態ではできないという欠点がありました。かといって最近流行りのディスプレイ内だと保護フィルムを貼ると指紋認証できなくなったりすることもあるので、側面は意外にもベストと思います。スマホを持ち上げるときに側面に触れますのでその際に認証できる。

ということでP40 liteはP30 liteから総じて正常進化と感じていました。P40 liteが日本で出たらいいんじゃない?って思いますよね。

でも大きな欠点があります。先ほどのGMS(Google Mobile Service)の問題だけではないんです。

それは…。

サイズ感

Pのliteシリーズが日本でも人気があったのはコスパ感だけではなく、軽量コンパクトだったからです。女性でも持ちやすかった。

では今回のP40 liteはどんなサイズ感なのでしょうか?

サイズ感はyourfones.netで簡単に比較することができます。スペック比較だけでは気づかないことに気づきます。

さらに今回のようなコロナショックもありますので、スマホショップ(だけではありませんが…)に行くのは命取りになることさえあります。スマホは意外に汚い。でもyourfones.netでは安全な自宅でじっくりスマホを比較することができます。

yourfones.netは基本的に日本で発売しているスマホが並んでいるのですが、HUAWEIをひいきすることがあり、既にP40 liteも登場しているので比較してみましょう。

P20 liteとP30 liteとP40 liteを比較すると驚愕…。

まず過去のliteシリーズと比較してみましょう。2018年に登場したP20 lite、2019年に登場したP30 liteと比較してどのように変わったのでしょうか?

では早速、yourfones.netを使ってP20 liteとP30 liteとP40 liteを比較してみると…なんとP40 liteがヤバいぐらいでっかく成長していた!どうしてこうなった??もう我々がイメージするliteシリーズではなくなった。

P40 liteとP30 liteとP20 liteを比較
P40 liteとP30 liteとP20 liteを比較

そしてP40 liteとP30 liteとP40 liteの重さを比較してみるとこんな感じで確実に重くなっていて183グラム。重さという点ではもうliteではない

P40 liteとP20 liteとP30 liteの重さを比較
P40 liteとP20 liteとP30 liteの重さを比較

Antutuベンチマークスコアを比較してみるとスコアが大きくなり正常な進化だということわかるけどスマホのサイズだけは大きくしないでほしかった…。

P40 liteとP30 liteとP20 liteをAntutuベンチマークスコアで比較
P40 liteとP30 liteとP20 liteをAntutuベンチマークスコアで比較

どうやら最近のスマホと比較すると、P40 liteは他となんら違いが感じられないサイズのスマホでありコンパクトとは言えなくなっている。ちなみにこの図の左上がP40 lite。

最近のスマホを並べてみる
最近のスマホを並べてみる

もしかするとP40 lite開発にあたってGMS抜きのスマホになる可能性が大きいので、はなから日本はターゲットにしなくなったのだろうか。それで大きくなったのかな??HUAWEIが大きく舵を切った感じがしました。

いずれにしても、そうなると同じ価格帯のコスパスマホUMIDIGI F2とかTCL PLEXとサイズ的にも大差ないのでは…。では比較してみましょう。

P40 liteとUMIDIGI F2とTCL PLEXを比較してみるとやはりサイズはそんなに違いはない。

P40 liteとUNIDIGI F2とTCL PLEXを比較
P40 liteとUNIDIGI F2とTCL PLEXを比較

そしてUMIDIGI F2も4眼カメラでマクロも使えるという点ではP40 liteと同じ。

でもUMIDIGI F2はプロセッサーが安いMediaTekだしメーカーとしての信頼性もまだ低い。そういう意味では液晶テレビを販売してきた経験あるTCL PLEXのほうが無難ではある。P40 liteはこの3台の中でカメラ性能は一番良いと思われますが、GMSがないことを考えると、Googleも使えるTCL PLEXは意外にこれからのコスパスマホとして有力になりそうです。

P40 liteとUMIDIGI F2とTCL PLEXの仕様比較表は以下の通りです。

P40 liteとUMIDIGI F2とTCL PLEXのスペックを比較
P40 liteとUMIDIGI F2とTCL PLEXのスペックを比較

GMS抜きについて

P40 liteはGoogleが使えずに代わりにHMS(Huawei Mobile Service)が使える。これは詳しい人ならわかるけど、普通の人が知らないで購入するとクレームにもなりかねない。それで既に販売している海外のHUAWEI公式サイトではP40 liteを購入前にこのような警告文が表示される。

P40 liteを購入しようとすると警告表示(出典:HUAWEI公式サイトより)
P40 liteを購入しようとすると警告表示(出典:HUAWEI公式サイトより)

訳するとこんな感じ。正直でいいけど、ここまで言われたら買いたくなくなる。

HUAWEI P40 liteは、EMUIインターフェースとHuawei Mobile Services(HMS)を使用します。これは、GoogleサービスとアプリケーションがHUAWEI P40 liteに統合されておらず、最も人気のあるサードパーティアプリケーションの一部がダウンロードできないことを意味します。

HMSって実際どうなの??

このHMSのアプリストアHUAWEI App Galleryですけど、P30 liteで使ってみるとまだまだGoogle Playとは程遠いですね。

HUAWEI AppGallery
HUAWEI AppGallery

まあでもLINEが一応あったので、LINEとメールとブラウザさえあればいいというユーザーならなんとか大丈夫かな?

HUAWEI AppGalleryにLINEがあった
HUAWEI AppGalleryにLINEがあった

でもあれ…?プロバイダを見るとLINE Thailand Co.,Ltdってなってるな。なんかおかしい??

LINE Thailand??
LINE Thailand??

でもインストールすれば日本語ダイジョウブなんだけど、なんかモヤモヤする。

日本語版になる
日本語版になる

TwitterもHUAWEI App Galleryにある。

Twitterもある
Twitterもある

TikTokもあった。

TikTokもある
TikTokもある

でもFacebokやInstagramはない。メジャーなSNS系アプリは2020年3月時点でそんな状況。

P40 liteでもWebブラウザでGMailとかGoogleカレンダーやGoogleMapなど使えるのでGoogleの禁断生活というわけではない。それでもGoogleマップのアプリでしか利用できないカーナビとかは無理だし、音声で指示できるGoogleアシスタントとアプリの連動はできないとか、なにかと不便は強いられそうでどう頑張ってもマイナーなスマホという位置づけには変わらない。

それでもWeb技術の進歩は速く、PWA(Progressive Web Apps)という技術もあり、徐々にWebもアプリも大差なくなると思うから、意外にHUAWEIが何もしなくても将来的にはWebというオープンな技術によって再びHUAWEIとGoogleを繋ぐことになるかもしれないのでお先真っ暗というわけでもない。

まとめ

ということで少なくとも毎年楽しみにしていたPのliteシリーズ。

P40 lite(出典:HUAWEI公式サイト)
P40 lite(出典:HUAWEI公式サイト)

2020年の新作P40 liteは、GMS抜きだけではなく、サイズ感で大きく期待を裏切られたように感じました。

なのでP40 liteが日本で発売されるのかしないのかはそれほどヤキモキすることはなくなりHUAWEIがさらに遠のいた1台であった。

それではまたっ!

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