こんにちは!
2020年1月30日、シャープがオッポジャパンに対して東京特許権侵害訴訟を起こした。でもOPPOは「訴状を未だ受領しておりません」って…はぁ??OPPOの受領を確認してからシャープもプレスリリースしたらいいのにって思った。なんだか強引…いや、すれ違いですね。
ここで訴訟の話をするつもりはない。でも確かにシャープにとってはOPPOは目の上のたんこぶだ。
2020年上期で売れてるSIMフリースマホはシャープのsense3とOPPOのReno A。
格安ではないけど、おサイフケータイ対応で防水で3万円台というお手頃価格な感じがするスマホとして共通点も多いスマホ。
シャープのsense3 は「これでいい」「ジャストフィット」みたいなキーワードがふさわしい背伸びしない無難なスマホ。ワクワク感は一切ないけど、買う側もたいして期待しないので期待は裏切られない、という絶妙なバランスを狙って長年の家電メーカーらしく国民機にしたい気持ちが見える。スマホが好きな人にとってはなんでこんなの売れるんだろ??って思うものですが、こういう中庸なのって意外に売れる。
それに対してOPPO。
OPPO何それ?
中国のメーカーで2018年2月にR11sというスマホを引っさげて日本に参入したけどまだ知名度は低い。
そこで指原莉乃をイメージキャラクターに起用してOPPO という企業の認知度をまず上げることに躍起になっている。
以前、このブログではOPPOのR15 Neoを買って使った時はダメだこれって思いました。その様子はこちらに書いています。まあコスパ感とかハードのクオリティは悪くはないけど、実際に使ってみてがっかりする、つまりユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)が悪かった。よかったらご覧ください。
でもそれから1年たってもう2020年だ。
それで2020年人気のReno Aを自腹で買って使ってみてOPPOのスマホは大丈夫なのかどうかが今回のテーマ。
ではいろいろ書いていきます。
本体のクオリティについて
本体のクオリティは悪くないです。背面のカラーはOPPOお得意のグラデーションかかっていて、鯖みたいな光り物がダメじゃなければ今回のブルーは派手過ぎないので結構イケると思う。個人的にはフレーム部分やボタン類が青系は好きではないのでそこだけは引っかかるけど。
でも1万円の格安スマホUMIDIGI A5 Proでさえ、結構カッチリしたクオリティなので、これぐらいのレベルは中国のスマホ製造技術としてはお手の物。OPPOも特に問題ないかなという感じ。
そして細かい点だけど、OPPOのスマホはHUAWEIと同じく最初からガラスの保護フィルムが貼ってありますが、OPPO Reno Aの場合、この保護フィルムの滑りが少し悪い感じがします。このあたりはUMIDIGIもガラスの保護フィルムが貼ってあるのですがやはり同じで滑りが悪い。しかもノッチの形状も一昔のUMIDIGI F1あたりと同じ 。UMIDIGIと同じルーツなのかな?って感じてしまうのが少しマイナス。
しかももうUMIDIGI F2はノッチはやめてパンチホールという新しい形状に移行している。なのでOPPO Reno Aはスマホデザインとしては既に古臭い部類に入る。
しかしUMIDIGIはMediatek という台湾の半導体企業の安いプロセッサーを搭載しているので消費電力に不安がありますが、OPPO はデファクトスタンダードな米国Qualcomm社のチップを使っている。さらにOPPO Reno Aのディスプレイはゴリラガラス5という有名ブランドの強化ガラスを使用。このあたりがUMIDIGIよりもOPPOのほうがコストをかけるところにはしっかりかけている印象がある。
液晶保護フィルム
先ほど少し液晶保護フィルムについて書きました。OPPOのスマホは液晶の保護フィルムが貼ってあるんです。UMIDIGIもそうなのですがUMIDIGIは大きな気泡が入っていたりして乱雑です。でもOPPOはキレイに貼ってありました。
これ普通だと思うかもしれませんがReno Aはディスプレイ内指紋認証ですので、保護フィルムが貼っていても指紋認証ができるのはいいですよ。
例えばXiaomi Mi Note 10はディスプレイ指紋認証を搭載していますが、出荷時には保護フィルムは貼られていません。それでamazonなどで液晶保護フィルムを買ってみたらディスプレイ指紋認証部分が認識するよう丸く加工された保護フィルムで、常にディスプレイの指紋認証部分には丸い穴が空いているという思いがけない事態に遭遇しますがReno Aはそんな悩みもありません。
Mi Note 10の丸い穴についてはこちらに書いています。
あと面白いのが…。
コンポーネントチェック機能
OPPOはフォンマネージャーという標準アプリから「コンポーネントチェック」という機能があります。これは各種センサーやキーの動作や画面などの総合テストを簡単に行うことができます。
それで例えばOCN(goo simseller)でスマホ買ったら「初期不良のご対応につきましては、商品到着後『3営業日以内』にご連絡いただきました場合に限ります。」なんてシビアなメールが飛んできます。
平日普通に働いていたら週末しかまともに使えないのわかってる??スマホみたいな高機能な商品を3日以内で確認なんか無理でしょ。amazonの返品期間なんて30日もあるしそれが順当なのでは…。そんなことが頭をよぎりますが、でもOPPOの場合はこの機能を使って一通りチェックすればひとまず安心できるので高ぶった感情は少し収まる。
そしてOPPOもこのような機能を標準で提供しているのは品質面での自信の表れとも感じられますね。ということで全体的にハード面は悪くないね、と思った。
ソフトウェアの危険性
バックドア(裏口の通信経路)が仕込まれていないか、といったセキュリティ面ではどのスマホを使っても大丈夫とは言えずスマホを使う場合は常にリスクは伴います。中国という国籍のアレルギーがあれば、無難にiPhoneにしたほうがいいとは思います。
ここでは使ってみて感じたことを書きます。
OPPOはセキュリティの機能として、パスワードを入力する場面ではセキュリティーキーボードが出てきて入力した情報が送信されないようになっていたり、勝手にスクリーンショットされたり録音とかカメラがバックグラウンドで撮影されないような仕組みになっていますので安心です。
でも例えばセキュリティーキーボードでサーバーに送信しませんと言ってるけど、OPPOのスマホにはSimeji for OPPOというキーボードが入っています。
このSimejiは中国検索エンジン大手のバイドゥが開発しています。そしてこの通り、クラウド超変換機能がデフォルトでオンになっていますのでSimeji for OPPOを使用した場合、入力した情報はクラウドサーバーに送信されるようになってるんです。
まあ今どき、なんでもクラウドサーバーで処理させますので、極端に神経質になるならスマホは使えなくなってしまいますが、Androidを使っているのでGoogleにはいろいろ情報は送っているだろうとは考えますが、中国のバイドゥにも送っているとなるとちょっと待って、という感じにはなる。OPPOがセキュリティーキーボードを用意するぐらいだったら、この姿勢は少し矛盾してないかなと感じました。
ちなみにキーボードから入力した情報を送信したくないなら、例えばWnn Keyboard Lab(オムロンソフトウェア)という無料のキーボードは、「拡張モジュールを使わない限り、入力情報をアプリ外部に送信することはありません。」と明記されていますのでこちらをGoogle Playストアから別途インストールするといいかもしれません。
セキュリティ機能はメニューとしてこれだけあります。
例えば撮影した写真を非公開領域に移動させることができたり、アプリは暗号化できるようになっていて、アプリを開く際にパスワードを入力しなければ使用できないようにもできます。いちいちアプリごとにパスワードを入力するのも面倒と思っていたのですが、今では顔認証と指紋認証が使えますので使用感を損なうことなく暗号化できるのは便利と思います。
あとは細かいこといろいろ…。
細かいところですが1年前にこの記事で指摘したいくつかをチェックしてみたいと思います。
例えば天気アプリがダサいという点。
これはこんな感じに変わりました。なんとも大画面を持て余したデザインでまだまだ煮詰め足りないですがダサさはだいぶなくなりました。使えるレベルにはなったと思います。
それから計算機アプリ。以前は%ボタンが無いという致命的な欠陥がありましたが、今はこの通りあります。消費税がようやく計算できるのです。さらにiPhoneの計算機を丸パクリしたデザインでもなくなりましたけど、無味乾燥なデザインではある。
あと計算式をタップして特定部分を編集というHUAWEIのスマホにはできるのですが、その機能がありません。Xiaomiのスマホでもできるんだけどな。
テーマとか。
テーマも他のスマホメーカーと同様、テーマストアのアプリからお好みで変えられます。
例えばデフォルトではこんなテーマですが。
こんな渋めのテーマに変えられます。けっこうお気に入り。
でもテーマストア自体に入っているテーマが少ないのかなんだかスクロールが短くてすぐ一番下まで行くのですが「一番下にあります。別のものをご覧ください!」という意味不明なメッセージが出てよくわかりません。このあたりは欲しいテーマを探し出せるようにもっと使いやすくしてほしい。
フォントサイズ
以前はOPPOのスマホは「フォントサイズ」の設定だけで「表示サイズ」の設定がありませんでしたが…。
今ではしっかり「表示サイズ」もあります!
なのでHUAWEIのスマホと同じようにフォントサイズを小に、さらに表示サイズも小にするとこんな感じで小さくなり、HUAWEI P30 liteと比較しても同じぐらいの小さいフォントサイズにすることができます。左がReno Aで右がP30 liteです。
でも余談ですが、2019年末に発売された5眼カメラ1憶画素のXiaomi Mi Note 10はフォントサイズXS(極小)という設定ができるので1画面の情報量はかなり多いです。左がReno Aで右がXiaomi Mi Note 10。
Mi Note 10は少し高くなりますが、その分、いろいろ高機能になりますね。
さいごに
ということでOPPOはこのブログ読んでるのか?と思わせるぐらいに細かく指摘した点は見事に解消しています。
改めて使って見ると最初に思っていたよりは悪くなかった。
HUAWEIとは違うけどOPPOも普及さえすれば操作性もそんなに違和感なく受け入れられるレベルになりつつあるのかなという感触でしたね。
でも全体的にもう少しブラシュアップして欲しいかなという感じもあります。Xiaomiのほうが全体的にAndroidらしさが残っていてHUAWEIに近い。まあ好みかもしれませんが。
今のところReno Aは有機EL・おサイフケータイ・防水で結構売れていますが、OPPOらしさは見えていない。それでも現れては消えていくスマホメーカーが多い中で着実に良い方向に進んでいるように思える。今後OPPOがどのように展開していくのかは楽しみですね。
それではまたっ!