こんにちはっ!
前評判が高かったのに発売されるや“売れてない”と言われて窮地に追い込まれたiPhone XR。
さんざん発売前のスペックレビューと発売直後の巷にあふれる借用レビューで評判が良かったのですが、その後はパッタリ…。あれ??
ということでiPhone XRは失敗作なのでしょうか?
今回はちょっと大胆なタイトルなのですが、まあ実際に買って使っていますので、実際のところどうなのかお伝えしたいと思います。
その前に…。
出荷台数について
まず出荷台数についてですが、9To5MacによるとAppleがiPhone XRの出荷台数が1億台と予測していましたがそれを7,000万台に減らしたようです。
Kuo cuts iPhone XR shipment estimates from 100 million to 70 million, forecasts YOY decline in iPhone sales for first quarter of 2019
それが30%減の下方修正となり、“販売不振”というイメージを与えてしまいましたが、そもそも1億台という予測が大胆だったと思われます。
実際、Counterpoint社の調査によると2017年に発売された旧モデルiPhone Xは発売から10カ月の2018年8月で6,300万台です。当時はiPhone Xシリーズはなく一つのモデルだけでこの台数です。
Cumulative shipments for iPhone X reached 63 Million units by end of Aug 2018 lower than iPhone 6 for similar period since launch but on track to be the most successful revenue and profit generating iPhone ever.
iPhone X Drove Apple’s “Revenue Super Cycle” by Conterpoint
それに対して2018年10月に登場したiPhoneはiPhone Xと似たようなスマホがiPhone XS、XS Max、XRの三機種もありますので販売は分散されます。それで三機種のうちの一機種のXRだけで7,000万台としてもかなり多いのではないでしょうか。
さらにスマホはわずか数週間、数カ月の販売遅延が命取りになることがあります。
実際ライバルのHUAWEIのMate 20の存在がちらついていますので、Appleの多めに見積もって“売れるときに一気に売る”という体制を整えていたのは良い判断だったと思います。
この記事を書いている2018年11月時点ではMate 20は日本では発売されていません。HUAWEIはP20からdocomoに供給することで販路を拡大できたものの、キャリアの都合に合わせる必要があり、リリースする足取りが以前よりも重くなっているように感じます。
Mate 20シリーズが日本で既に発売されていたらiPhone XS/XS Max/XRよりもMate 20 Proを購入するユーザーも少なくなかったのではないかと思います。このような例があるのでAppleとしては在庫を潤沢にしておいたのは正しかった。
iPhone XRを使ってみて、改めてiPhoneはどれがいいのか?
iPhone XS/XS Max/XRの比較はこちらの記事にも書きましたが。
日本ではまだまだiPhone 8やiPhone SEも人気のようですので、それらを含めてスマホのバーチャルフィッティングサイト yourofonesで比較 してみましょう。
iPhone XRは左から二番目です。
これを見てわかるように、iPhone Xシリーズが登場する前のiPhoneを使っていた人にとってiPhone Xシリーズは全て大きく感じます。
実際にiPhone XRを持ってみると、大きくて確かにちょっと重い感じがします。
それで。
歴代iPhoneの重さって?
これもyourfones.netで歴代iPhoneの重さを比較してみましょう。
これからわかりますが、iPhone XRはこれまでの歴代iPhoneの中でPlusと同じ重さがあります。でも同じ情報量を表示するXS MaxよりはXRは軽いというメリットはあります。
iPhone 8とiPhone XRの重さの差は50グラムですが、スマホの50グラムの差ってかなり違います。
厚みもチェック!
ついでに歴代iPhoneの厚みもyourfones.netで比較してみましょう。
このグラフの通り、実はこれまでずっとiPhoneは8mmを超えることはなかったのですが、ついにiPhone XRは8.3mmで8mmを超えてしまった禁断のiPhoneだったのです!
ということでiPhone XRはデカい、重い、厚いの三重苦スマホ??
でも。
iPhone XRの機能的には?
機能的には全く問題ない、というか数あるスマホの中で極めて高い次元でバランスの取れたスマホだと思います。
A12 Bionicによるストレスのない動き。AndroidにはないiPhoneらしいディテールにこだわりにこだわり抜いた本物感。バイブレーションの振動が手に伝わってくる感覚一つでさえandroidより滑らかで高級感がある。
置いているスマホを手に取るだけでこちらが気づく前に顔をチェックして認証が外れるというシームレスな流れ。
以前のiPhoneのホームボタンに変わって、スワイプアップすることでホームに戻る動きは、表示しているアプリを指先一つでピンッと蹴散らして終わらせる感覚が自然で動きがとてもなめらか。スワイプアップの操作が失敗するということがないのでディスプレイの反応もかなりいいです。
また、カメラはシングルとは言え、写真はキレイ。ただ写真が黄色くなるようなことがあり、このあたりは私の撮影の仕方に問題があるのか…な…?それとも最近のスマホカメラは盛ってしまうので黄色くなるのか…。
True Toneが悪さしているのかと思ったのですが写真自体が黄色くなっているようで。ちなみにこちらに黄色みがかっている写真も掲載しています。
あとカメラについては背景ボカシがやはり人物だけではなく物体でもぼかして欲しい。AIというわりにはまだまだ貧弱。このあたりが気になるなら素直にデュアルカメラのXSをお勧めします。
さて。バッテリー持ちについてもyorfones.netで比較するとわかりますが。
iPhone XRは連続通話時間が25時間でこれまでの他のiPhone、iPhone XSよりも持ちがかなりいいです。
Androidのスマホの場合、25時間ぐらいになると、Zenfone 4 Maxなど“ロングバッテリースマホ”と称するバッテリースペシャルモデルになるほどです。バッテリースペシャルモデルはたいていその他のスペックは控えめにします。
それでA12みたいな高速なプロセッサーを積むとバッテリー消耗が激しいのではと心配になりましたがこれだけ持つのは素晴らしいです。この電池持ちが良くて処理速度も速いというバランス感は他のスマホと比較すると圧倒的にiPhone XRは強い。実用的なスマホと言えるでしょう。
iPhone XRはベゼルが太い?
最初はそのように感じますし、iPhone XSと比較すると確かに太いですが、これが不思議なことに実際に使っていると全く気にならなくなりました。全体的な動作のクオリティーが相当高いからなのかもしれません。
で。iPhone XRは買いなのか?
このサイズ感や重さをどう感じるかで決まりそうです。
iPhone Xシリーズのサイズと重さが許容できるならXS/XS Max/XRの中ではやはりXRはおススメできると言えます。それでまずはサイズ感についてyourfones.netで十分に比較してみたほうがいいと思います。
ただ、カメラ機能に細かくこだわるならXSのほうがいいと思います。
XRのカメラは今後のアップデートに期待という未知数なところがありますが、XRだけがシングルカメラなので、Appleが今後、どれだけXRだけのためにアップデートしてくれるか、このあたりの不安材料はあります。
ということで、これまでiPhone 7 plusや8 plusを使っていたり、Androidでも200グラム級の大きなスマホを使っていたならXRはおすすめできます。サイズそのままで画面サイズが大きくなり処理速度が速くなりバッテリー持ちもよくなります。
あとこれまでタブレットとスマホ二台持っていて、一台にまとめたいという人もiPhone XRはおすすめです。少し強引ですが2018年11月に登場したiPad Proはベゼルが細いと言われていますが、それと比較するとiPhone XRのほうが細いですよね。見方を変えてタブレットの代わりみたいにファブレット感覚で使うならiPhone XRは十分受け入れられるスマホ。
ただiPhone 8やiPhone 7、iPhone SEを使っていてそのサイズになじんでいるなら、おススメできません。だからと言って今無理してiPhone 8を買うよりも来年のiPhoneまで待ってもいいのではないかと思います。
それではまたっ!